長年、イラストや漫画の線画を支えてきた「コピック マルチライナー」。国内出荷終了のお知らせを見て、「もう買えないの?」「愛用している太さはどうなる?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
国内出荷が終わるのは2026年10月末。ただし、店頭での販売が一斉に終わるわけではありません。買える期間と対象商品、後継の「マルチライナープラス」との違いを、1994年からの歴史とあわせて整理します。
この記事は2026年10月18日時点の公式情報をもとにしています。
コピックのマルチライナーはいつまで買える?10月末は「国内出荷」の終了
コピック公式サイトは10月15日、従来のマルチライナー各種について、10月末で国内出荷を終了すると発表しました。公式Xでも翌16日に案内されています。
ここで分けておきたいのが、メーカーからの「出荷」と、お店での「販売」です。
| 販売先・区分 | いつまで? |
|---|---|
| メーカーの国内出荷 | 2026年10月末で終了 |
| 一般の販売店 | 在庫がなくなるまで販売。終了日は店舗・商品によって異なる |
| 直営店「トゥールズ」 | 当面は販売を継続。終了時期は別途案内 |
「10月31日を過ぎたら、どこの店でも買えなくなる」という意味ではありません。一方、欲しい色や線幅の在庫が、それまで必ず残るとも限りません。いつもの画材店や文具店に、商品名だけでなく色・線幅まで伝えて確認するのが確実です。
直営店の販売状況も店舗ごとの確認が必要です。全国共通の最終販売日は、今回のお知らせでは示されていません。
コピック・マルチライナーの出荷終了対象商品は?単品と各種セットを確認
公式発表の対象は、次の製品です。
- コピック マルチライナー:単品・全種
- コピック マルチライナー ブラックA-2セット
- コピック マルチライナー ブラックB-2セット
- コピック マルチライナー 4本組セット・全種
- コピック マルチライナー カリグラフィーブラック2本組セット
今回の対象はマルチライナーの該当製品です。コピックスケッチやコピックチャオなど、ブランドの全製品が終了するという発表ではありません。
コピックのマルチライナーSPは、2月に別の終了発表があった
名前が似ていて混同しやすい「マルチライナーSP」については、2026年2月20日に生産終了・在庫限りの販売が発表されています。本体の0.03〜0.7とBS、10Aセット、SP用インクカートリッジA・Bなどが対象です。
今回の従来型マルチライナーの国内出荷終了とは、発表時期も対象も別です。SPの交換部品を探している人は、「プラス用」を間違えて買わないよう注意したいところです。
コピック・マルチライナーの後継品「プラス」は何が違う?価格と交換機能
公式が同様の用途で使える商品として案内しているのが、2026年7月17日に一般発売された「コピック マルチライナープラス」です。線を描き、その上からマーカーで色を重ねる使い方を引き継ぎつつ、インクとペン先を交換して使い続けられるようになっています。
| 比較する点 | 従来のマルチライナー | マルチライナープラス |
|---|---|---|
| 通常の単品価格・税込 | 242円(ブラシ・カリグラフィーは297円) | 297円 |
| インク・ペン先 | 通常モデルは使い切り | カートリッジ・ニブの交換に対応 |
| 色の選び方 | 通常単品は10色 | 定番8色+数量限定ターコイズ。従来品と同じ顔ぶれではない |
いずれも水性顔料インクを使うドローイングペンです。プラスでは耐水性・耐アルコール性などが見直されています。ただ、「プラスだから今までのペンと全く同じ描き心地・色」とは限りません。作品の途中で切り替えるなら、別紙で色や線を確かめておくと安心です。
交換品の公式価格は、インクカートリッジ2本入りが396円、交換用スペアニブ2本入りが220円、交換用ツールのチェンジャーが286円です。いずれも税込。店頭価格や送料は販売店ごとに異なります。
コピック・マルチライナープラスへの買い替えで確認したい3点
- 0.8の発売時期:10月18日に確認した公式製品ページでは、0.8サイズは発売日未定です。ブラック ボールド5本セットも発売日未定の案内があるため、ラインナップ表にあることと購入可能なことは分けて確認しましょう。
- 色の違い:従来のピンク・ラベンダーは、プラスの掲載ラインナップにはありません。オリーブはフォレストへ名称が変わり、公式FAQでは色味に大きな変更はないとされています。ブラウンは色味が変更されています。
- 交換部品の違い:プラスとSPには、インクカートリッジ・ニブの互換性がありません。また、プラスのペン先交換は同じ線幅への交換が案内されています。
「後継があるなら全部そのまま置き換えられる」と思う前に、手元のペンの色と線幅を見ておくと、買い間違いを減らせそうです。
コピック・マルチライナーの歴史|1994年から線画を支えてきた32年
マルチライナーの発売は1994年。コピックの35周年記念公式サイトには、コピックのインクで線が流れない、耐水性顔料インクの専用ドローイングペンとして登場したことが記されています。
先に線を描き、あとから色を塗る。イラストでは当たり前の手順ですが、線がにじむと仕上がりも変わってしまいます。その線画を支える役割が、マルチライナーの出発点だったわけです。
| 年 | コピックとマルチライナーの歩み |
|---|---|
| 1987年 | コピック発売。コピートナーを溶かさないマーカーへのニーズから開発 |
| 1993年 | ブラシニブを備えたコピックスケッチ発売 |
| 1994年 | コピック マルチライナー発売 |
| 2026年2月 | マルチライナーSP各種の生産終了・在庫限りの販売を案内 |
| 2026年7月 | マルチライナープラスが一般発売 |
| 2026年10月末 | 従来のマルチライナー各種の国内出荷が終了予定 |
1994年から2026年まで、およそ32年。「昔、漫画を描いていたときに使った」という人も、今まさに線画に使っている人もいる長さです。今回の知らせは、単なる新旧商品の入れ替え以上に、使っていた時期の記憶まで呼び起こすニュースなのかもしれません。
コピック・マルチライナー出荷終了にXの反応は?惜しむ声と後継品への安心
公式投稿への返信では、線画をアナログで描く際に使っていたため最初は驚いたものの、後継商品があると知って受け止め方が変わった、という声が見られました。
ほかにも、漫画のペン入れや枠線、点描などに使っているという投稿がありました。同じペンでも、描き手ごとに頼りにしている場面が違うことが伝わってきます。
公式X投稿への返信を10月18日に確認したうえで要約しています。利用者全体の意見を示すものではありません。
コピック・マルチライナーはなぜ出荷終了?公式が明らかにしている範囲
今回の公式告知では、国内出荷終了の具体的な理由は説明されていません。後継候補としてプラスが紹介されている一方で、売上の減少やデジタル作画への移行が理由だとは書かれていません。
背景を想像したくなるニュースですが、現時点で確認できるのは、従来品の出荷終了と店頭在庫の扱い、そしてプラスの案内までです。
コピックのマルチライナーを買う前に|まず愛用の色・線幅を確認
今のマルチライナーを使い続けたい人は、手元の色と線幅を確かめてから販売店に在庫を確認しましょう。プラスへ切り替える人は、対応する色と線幅、交換部品の種類を確認するのがおすすめです。
10月末は国内出荷の区切りであり、全国一律の購入期限ではありません。慌てて大量に買う前に、自分が本当に使っている一本を確認するところからでよさそうです。
参照した情報
- コピック公式「コピック マルチライナー各種 出荷終了のお知らせ」(2026年10月15日)
- コピック公式「マルチライナーSP 各種 販売終了のお知らせ」(2026年2月20日)
- コピック公式「新製品『コピック マルチライナープラス』発売のお知らせ」、各製品ページ・マルチライナープラスFAQ
- コピック発売35周年記念サイト「コピックのあゆみ」
- コピック公式Xの10月16日の告知と返信(10月18日確認)


猫のひとこと
32年も使われてきたペン。そりゃ「後継があります」で、思い出まで交換できるわけないよね。
でも、買いだめする前に筆箱は見よう。未使用の一本、案外そこで待ってる。